GA4でメルマガからの流入を計測する方法

はじめに:GA4でメルマガ効果測定が重要な理由

マーケティング戦略において、メルマガは依然として強力なツールです。しかし、メルマガの効果を正確に把握し、その結果を元に改善するには、データに基づく分析が欠かせません。
Google Analytics 4(以下GA4)は、こうしたニーズに応える最新の解析ツールです。本記事では、GA4を使ってメルマガの効果を測定し、そのデータを活用してマーケティング戦略を強化する方法を詳しく解説します。


メルマガ計測がマーケティングに与える影響

メルマガはターゲットとなる顧客との直接的なコミュニケーションを図る手段として広く利用されています。しかし、効果的なメルマガキャンペーンを実施するためには送信後のパフォーマンスを正確に追跡し評価する必要があります。
特に開封率やクリック率だけでなく、最終的なコンバージョンに至るまでのユーザー行動を把握することが重要です。

GA4を使用するとメルマガからの流入を細かく追跡でき、どのメールが最も効果的であったかまたどのような改善が必要かを明確にすることが可能です。これにより、メルマガのROI(投資対効果)を最大化することができます。

なぜ従来の計測方法では不十分なのか

従来のGoogle Analytics(ユニバーサル アナリティクス)では、メルマガからのトラフィックは「direct / none」として分類されることが多く、正確な流入元を把握することが困難でした。この問題を解決するためにはメルマガ内のリンクに適切なUTMパラメータを付与し、GA4で正確に計測する必要があります。

GA4ではイベントベースのトラッキングを採用しているため、より細かなユーザー行動の追跡が可能です。これによりメルマガのリンククリックから最終的な購入や問い合わせに至るまでのユーザーの行動を詳細に分析できるようになります。

GA4を使ったメルマガトラッキングの基本設定

パラメータの設定方法と注意点

GA4でメルマガの効果を測定するためには、まずメルマガ内のリンクにUTMパラメータを設定する必要があります。UTMパラメータとは、特定のURLに付与する追加情報でありこれを使用することで、GA4において、どのキャンペーンからの流入かを識別することが可能になります。

基本的なUTMパラメータは以下の通りです。

utm_source: メルマガの参照元(例:newsletter)
utm_medium: メディアの種類(例:email)
utm_campaign: キャンペーン名(例:20240927)
たとえば、https://example.com/?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20240927という形でリンクを設定します。
これにより、GA4上でメルマガ経由のトラフィックが正確に計測され、他の流入経路と区別することができます。


utm_source, utm_medium, utm_campaignの役割

utm_sourceは流入元を識別し、utm_mediumはメディアタイプ(この場合はemail)を示します。utm_campaignは、特定のキャンペーンを区別するために使用され異なるキャンペーンやメルマガの効果を比較する際に非常に役立ちます。

メルマガ効果を最大化するためのGA4活用法

トラフィックレポートの分析方法

GA4では、メルマガからのトラフィックを細かく分析できます。特に注目すべきポイントは以下の通りです。

セッション数:メルマガ経由でサイトに訪問したユーザー数を示します。
エンゲージメント率:ユーザーがどの程度コンテンツに興味を持っているかを測定します。エンゲージメント率が高いほど、ユーザーがメルマガを通じて価値を感じたことを示します。
コンバージョン率:メルマガ経由で目標(購入、問い合わせ、サインアップなど)を達成したユーザーの割合です。
これらの指標を定期的に確認し、改善が必要なポイントを特定しましょう。特に、エンゲージメント率やコンバージョン率の低いメルマガに対しては、内容の改善や送信タイミングの見直しを行うことが効果的です。


GA4のレポートを活用したメルマガの改善方法

コンバージョン率を向上させるためのヒント

メルマガのコンバージョン率を向上させるためには、GA4でのデータ分析に基づいた改善が重要です。以下にいくつかのヒントを紹介します。

A/Bテストの実施:異なる件名やコンテンツでテストを行い、どちらがより高いエンゲージメントやコンバージョンを達成するかを確認します。
パーソナライゼーションの強化:ユーザーのセグメントに基づいて、パーソナライズされたメッセージを送信します。これによりユーザーの関心を引きやすくなります。
CTA(コール・トゥ・アクション):メルマガの中で何をしてほしいのかを明確に伝えることでユーザーの行動を促します。

メルマガのPDCAサイクルの実践方法

GA4を活用したメルマガの改善には、PDCAサイクルの実践も非常に効果的です。PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」の4つのステップを繰り返すことで、プロセスや結果の改善を図る手法です。GA4を活用することでこのサイクルをメルマガマーケティングに適用し継続的な改善を図ることができます。

Plan(計画)

まず、目標を設定します。メルマガを通じて何を達成したいのかを明確にしましょう。例えば、新商品の告知であれば特定のページへのアクセスを増やし、最終的に購入を促すことが目標となります。この目標に基づいてコンテンツや送信時間、ターゲットリストを計画します。

Do(実行)

計画した内容に基づいてメルマガを配信します。この時GA4のトラッキングを正しく設定し、パフォーマンスを測定できるようにしておきます。メルマガのデザインやコンテンツの質、送信時間が目標達成にどのように寄与するかを考慮しながら実行します。

Check(評価)

GA4で収集されたデータを分析し、計画通りに目標が達成されているかを確認します。例えば、設定したUTMパラメータを基に各メルマガのパフォーマンスを評価します。特に注目すべきは開封率、クリック率、コンバージョン率などの重要な指標です。これによりどの要素が成功しどこに改善の余地があるのかを判断します。

Act(改善)

評価結果に基づいてメルマガの改善策を講じます。成功した点を強化し課題があった点については改善策を取り入れて次回のメルマガに反映させます。このサイクルを繰り返すことでメルマガの効果を継続的に向上させることができます。

GA4を活用したPDCAサイクルの実施は単なるメルマガ配信に留まらず、データに基づいた戦略的なマーケティングを可能にします。これにより顧客エンゲージメントを高め、ビジネス目標の達成をサポートすることができます。

ポイント

・メルマガからのリンクはパラメータを設定しないとGA4上の参照元/メディアが「(direct)/(none)」になる
・utmパラメータの参照元(source)には「newsletter」や「mailmagazine」、メディア(medium)にはemailを設定しましょう。キャンペーン(campaign)にはメルマガを識別できるものだと良いでしょう
・メールマーケティングはまず目標を決めて、目標達成の効果検証ができる環境構築をします。そして結果に基づいて仮説立案→改善→効果検証を繰り返すことで効果的なメールマーケティングを行うことができます。


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